デスクライトを選ぶときは、①手元をどのくらい明るくできるか(JISのAA形・A形)、②光の色(色温度)、③色の見え方(演色性 Ra)の3つを仕様表で確認し、最後に④まぶしさや画面への映り込みが出ない置き場所を考えます。見た目やデザインは、この4つを満たしたうえで選ぶと失敗しにくくなります。
この記事では、厚生労働省のガイドラインと、パナソニックのデスクスタンドの公式ページをもとに、仕様の読み方を整理します。
手元の明るさの目安
厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、パソコンなどのディスプレイを使う作業で、書類上やキーボード上の明るさ(照度)を300ルクス以上にするよう示しています。また、ディスプレイ画面の明るさ、書類やキーボードの明るさと、周辺の明るさの差はなるべく小さくすることとしています。
同じガイドラインでは、天井の全体照明とは別に、手元に作業用の照明を置くことで、人に合わせた明るさにできるとも説明しています。部屋の照明だけでは手元が暗いときに、デスクライトを足すイメージです。
確認1:明るさの表示(JISのAA形・A形)
デスクライトの仕様表には、「JIS:AA形」「JIS:A形」といった表示があることがあります。パナソニックの公式ページでは、勉学・読書に必要な、LED卓上スタンドの机の上の明るさの区分として、次のように説明されています。
| 区分 | 光源から30cmの範囲 | 光源から50cmの範囲 |
|---|---|---|
| AA形 | 500lx以上 | 250lx以上 |
| A形 | 300lx以上 | 150lx以上 |
| 一般形 | 規定なし | 規定なし |
AA形は、同じ距離でA形より明るく照らせる区分です。机の上に教科書やノートを広げて使うなら、AA形やA形の表示があるものを目安にすると選びやすくなります。表示がない製品は、照度の数値が仕様表に書かれているかを確認しましょう。
確認2:光の色(色温度)
光の色は「K(ケルビン)」という単位の色温度で表されます。数字が大きいほど青白い光、小さいほど黄色みのある光です。
たとえばパナソニックのデスクスタンド「SQ-LC470」では、光の色を「文字くっきり光(約6200K)」と「パソコンくっきり光(5000K)」で切り替えられると紹介されています。このように、作業の内容に合わせて光の色を切り替えられる製品もあります。
好みもあるので、切り替えや調光(明るさの調整)ができる製品だと、時間帯や作業に合わせやすくなります。SQ-LC470は7段階で調光できると紹介されています。
確認3:色の見え方(演色性 Ra)
「Ra(平均演色評価数)」は、照らしたものの色が、自然な光で見たときにどのくらい近く見えるかを表す数値です。パナソニックの公式ページでは、一般にRaが80以上あれば、色の見え方を実用的に満足できるとされている、と説明しています。
絵を描く、色鉛筆やマーカーを使う、写真を確認するなど、色を見分ける作業が多い人は、Raの数値も確認しておきましょう。
確認4:置き場所と、まぶしさ・映り込み
明るさが十分でも、光が直接目に入ったり、パソコンの画面に映り込んだりすると、見にくくなります。厚生労働省のガイドラインでは、視野の中に明るすぎる照明や窓があると、まぶしさを感じたり、画面の文字が見にくくなったりして、目の疲れの原因になると説明しています。画面への映り込みも同じです。
置き場所を決めるときは、次の点を確認しましょう。
- 光源が直接目に入らないか:座った目の高さから、光る部分が見えないように、アームやヘッドの角度を調整する
- 画面に映り込まないか:パソコンの画面にライトの光が映る場合は、ライトの位置や画面の傾きを変える
- 手元と周りの明るさの差が大きすぎないか:部屋を真っ暗にして手元だけを照らすのではなく、部屋の照明もつける
机への取り付け方
デスクライトには、机の上に置くタイプのほか、机の端に挟んで固定するクランプタイプもあります。クランプタイプは机の上の場所を取りにくい一方で、天板の厚さが合うかの確認が必要です。挟んで固定する仕組みは、モニターアームと似ています。考え方はモニターアームの選び方|机の厚さ・モニターの重さ・VESA規格も参考になります。
どれを選ぶ?
机の上に教科書やノートを広げて使う?
- はい → 離れた場所まで明るいJIS AA形を目安に。
- いいえ(ノートPCとメモ程度) → JIS A形も候補。照らす範囲が足りるか確認する。
パソコン作業と紙の作業の両方をする?
- はい → 光の色の切り替えや調光ができるものが便利。
- いいえ → 主な作業に合った光の色のものを選ぶ。色を見分ける作業が多いならRaも確認。
机まわりを一度にそろえず、不便なところから少しずつ整える考え方はデスク周りは、一度にそろえない。不便をひとつ減らす道具選びで紹介しています。ノートPCの画面の高さを合わせたいときはノートPCスタンドの選び方|高さ・角度・携帯性へ。
よくある疑問
明るければ明るいほどよい?
明るすぎると、手元と周りの明るさの差が大きくなったり、まぶしさを感じたりすることがあります。厚生労働省のガイドラインも、明るさの差はなるべく小さくするよう示しています。調光できる製品なら、作業や時間帯に合わせて調整しましょう。
同じ品番なら、明るさや色はまったく同じ?
パナソニックの公式ページでは、LEDにはばらつきがあるため、同じ品番の商品でも、商品ごとに光の色や明るさが異なる場合があると注意書きがあります。
参照情報
以下はいずれも2026年10月19日確認。製品は仕様の例として挙げたもので、特定の製品をすすめるものではありません。
- 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」(令和元年7月12日、令和3年12月1日一部改正)
- パナソニック「パルック LEDデスクスタンド クランプタイプ SQ-LC470」
- パナソニック「パルック LEDデスクスタンド デスクタイプ SQ-LD330」
