microSDカードを選ぶときは、①使う機器が対応している種類(SDHC・SDXC・microSD Expressなど)→ ②機器が求める速度の表記(U3・V30など)→ ③必要な容量の順に確認すると迷いにくくなります。いちばん大事なのは、カードの性能より先に、使う機器の取扱説明書で「対応カード」を確認することです。対応していないカードは、性能が高くても使えないことがあります。

この記事では、SDカードの規格を決めている業界団体「SDアソシエーション」の公式情報をもとに、パッケージの表記の読み方を整理します。

表記①:容量の種類(SDHC・SDXC・SDUC)

microSDカードは、容量によって呼び方とファイルの形式(ファイルシステム)が違います。SDアソシエーションの説明をまとめると、次のとおりです。

種類 容量 ファイルシステム
SD 2GBまで FAT12・FAT16
SDHC 2GB超〜32GB FAT32
SDXC 32GB超〜2TB exFAT
SDUC 2TB超〜128TB exFAT

注意したいのは、新しい種類のカードは、古い種類にしか対応していない機器では使えない場合があることです。SDアソシエーションのよくある質問では、SD・SDHCに対応した機器は、SDXCのカードに対応していないとしています。反対に、SDXCに対応した機器では、SDやSDHCのカードも使えるとしています。

つまり、機器の取扱説明書に「microSDXC対応」「最大〇TBまで」などと書かれているかを確認し、その範囲のカードを選びます。

表記②:速度のマーク(Class・U・V)

パッケージには、丸やU字、Vの形のマークと数字が書かれています。これは「スピードクラス」と呼ばれ、最低限保証される書き込みの速さを表しています。SDアソシエーションによると、主にビデオ録画で、とぎれずに記録できるかを判断するための目安です。

マーク 種類 数字の例
○の中に数字(C) スピードクラス 2・4・6・10
Uの中に数字 UHSスピードクラス 1・3
V+数字 ビデオスピードクラス 6・10・30・60・90
E+数字 SD Expressスピードクラス 150・300・450・600

数字は、最低限の書き込みの速さ(MB/秒)を表します。たとえば、Class10・U1・V10はどれも10MB/秒を表しています。

選び方の基本は、機器が求めるマーク以上のカードを選ぶことです。SDアソシエーションは、機器のパッケージや取扱説明書に必要なスピードクラスが書かれているので、それと同じか、それ以上のカードを使えば、その機器のすべての画質で記録できるとしています。

ただし、違う種類のマーク同士は比べられない点に注意しましょう。SDアソシエーションは、V10を求める機器でV30のカードは使えるとしている一方、Class10・U1・V10は同じ10MB/秒を表していても、マークの種類が違うと期待どおりの速さが出ないとしています。機器が「V30」と書いているなら、V30以上のカードを選びます。

「UHS-I」「UHS-II」はバスの種類

速度のマークとは別に、「I」「II」のようなローマ数字が書かれていることがあります。これは機器とカードの間でデータをやりとりする方式(バス)の種類で、最大の転送速度を表します。SDアソシエーションによると、UHS-IIなどは端子が2列になっていて、より速い転送ができます。ただし、速さを生かすには、機器もその方式に対応している必要があります。また、SDアソシエーションは、実際の速さはカードの性能や機器によって変わるとしています。

表記③:アプリの動作(A1・A2)

「A1」「A2」は、アプリケーションパフォーマンスクラスと呼ばれる表記です。SDアソシエーションによると、Androidスマホでアプリをカードに入れたり、アプリのデータを保存したりする使い方を想定した規格です。

  • A1:データの保存だけでなく、編集や更新の処理も快適になるよう決められた規格
  • A2:A1より新しい規格。ただし、A2の性能が出るのは、機器もA2に対応している場合だけ。A1対応の機器でA2のカードを使うと、少なくともA1の性能になるとしています

写真や音楽を保存するだけなら、A1・A2はそれほど気にしなくてもかまいません。

Nintendo Switch・Switch 2で使う場合

任天堂のサポートページによると、Nintendo SwitchとNintendo Switch 2では、使えるカードが違います。

Nintendo Switch 2 Nintendo Switch
microSDカード 使えない(※) 使える
microSD Expressカード 使える(2TBまで) 使える(速さはmicroSDカードと同じ)

※ Nintendo Switchで撮影した画面写真や動画を、microSDカードから読み込むことはできるとしています。

任天堂は、Nintendo Switch 2はmicroSD Expressカードにだけ対応していると説明しています。また、microSD Expressカードを初めて使うときは、インターネットにつないで本体の更新をする必要があるとしています。Switchで使っていたmicroSDカードを、そのままSwitch 2で使うことはできないので注意しましょう。

スマホ・カメラで使う場合

  • スマホ:microSDカードを入れられるのは一部のAndroidスマホなどです(iPhoneにはカードを入れる場所がありません)。取扱説明書で、対応する種類と最大の容量を確認します。アプリを入れるならA1・A2の表記も目安になります
  • カメラ・ドライブレコーダー:取扱説明書に、必要なスピードクラス(U3・V30など)が書かれていることが多いです。特に高画質の動画を撮る場合は、書かれているマーク以上のカードを選びます

選ぶ順番

microSDカードを選ぶとき
  1. 使う機器はNintendo Switch 2?

    • はい → microSD Expressカードを選ぶ(2TBまで)。
    • いいえ → 次へ。
  2. 機器の取扱説明書に、対応する種類と最大容量は書いてある?

    • SDHCまで → 32GB以下のカードを選ぶ。
    • SDXC対応 → 2TBまでの範囲で、必要な容量を選ぶ。
  3. 動画の録画に使う?

    • はい → 説明書にあるスピードクラス(U3・V30など)以上を選ぶ。
    • いいえ(写真・音楽の保存など) → 対応する種類と容量を優先する。アプリを入れるならA1・A2も確認。

カードだけに大事なデータを置かない

microSDカードは小さくて便利ですが、なくしたり、読み込めなくなったりすることもあります。大事な写真や動画は、パソコンやクラウドなど、別の場所にもコピーを残しておきましょう。考え方は写真のバックアップ方法|クラウド・SSD・PCを比較で紹介しています。

パソコンでデータを持ち運ぶなら、USBメモリと外付けSSDはどちらを選ぶ?容量・速さ・用途で比較も参考にしてください。

参照情報

以下はいずれも2026年10月22日確認。この記事では特定の商品はおすすめしていません。購入前に、使う機器の取扱説明書と、カードのメーカーの公式仕様を確認してください。