数GB〜100GB程度のファイルを、ときどき持ち運んだり人に渡したりするならUSBメモリで十分です。写真や動画をまとめて保存したい、数百GB以上のデータをよく読み書きする、という使い方なら外付けSSDが向いています。両者のいちばん大きな違いは、容量と速さです。
この記事では、同じメーカー(キオクシア)のUSBメモリと外付けSSDの公式の仕様を例に、どこが違うのか、どう選べばよいのかを整理します。
仕様で比べるとこれだけ違う
キオクシアのUSBメモリ「TransMemory U366」と、外付けSSD(ポータブルSSD)「EXCERIA PLUS G2」の公式の仕様を並べると、次のようになります(2026年10月16日確認)。
| USBメモリ(TransMemory U366) | 外付けSSD(EXCERIA PLUS G2 ポータブル) | |
|---|---|---|
| 容量 | 32GB・64GB・128GB | 500GB・1TB・2TB |
| 最大読み出し速度 | 100MB/s(32GB・64GB)、200MB/s(128GB) | 1,050MB/s |
| 最大書き込み速度 | 記載なし(読み出しより遅いと説明) | 1,000MB/s |
| 接続 | USB 3.2 Gen 1(Type-A) | USB 3.2 Gen 2(Type-C、ケーブル接続) |
| 大きさ・重さ | 39.0×12.2×4.5mm、約6g | 72.0×40.0×11.8mm、42.0g |
| 保証期間 | 1年 | 3年 |
速度はどちらも、メーカーの試験環境で得られた最良の値で、使う機器での速度を保証するものではない、と注記されています。とはいえ、同じメーカーの製品でも、容量はおよそ10倍以上、読み出し速度は5〜10倍程度の差があることがわかります。
違い1:容量
USBメモリは数十GB〜数百GBの製品が中心です。例に挙げたU366は最大128GBで、キオクシアのUSBメモリのラインアップでも最大は256GBでした。一方、外付けSSDは容量の大きい製品が中心で、例のEXCERIA PLUS G2は500GB〜2TBです。
なお、表示されている容量は、実際に使える容量より大きくなります。キオクシアは、U366の128GBモデルのユーザー領域を115.2GBと示しています。管理用の領域などがあるためです。
違い2:速さ
例のUSBメモリの読み出し速度は最大100〜200MB/s、外付けSSDは最大1,050MB/sです。たとえば、写真や動画で数十GBになるフォルダーをコピーするときは、この差が待ち時間の差になります。
ただし、外付けSSDの速さを生かすには、パソコン側の端子とケーブルも対応している必要があります。USB-IFの説明では、USB 3.2には5Gbps(Gen 1)・10Gbps(Gen 2)・20Gbps(Gen 2x2)の3つの転送速度があり、EXCERIA PLUS G2が対応するUSB 3.2 Gen 2は10Gbpsです。パソコン側の端子が5Gbpsまでなら、その範囲の速さになります。端子の見分け方はUSB-Cケーブルの見分け方でも紹介しています。
違い3:大きさと持ち運び
USBメモリは、例のU366で約6gと、とても小さく軽いのが強みです。パソコンに直接挿せるので、ケーブルもいりません。キーホルダーのように持ち歩けます。
外付けSSDも手のひらに収まる大きさですが、例のEXCERIA PLUS G2で42.0gと、USBメモリよりはひと回り大きく、ケーブルでつなぎます。付属ケーブルは、USB Type-C to A と Type-C to C の2種類が同梱されています。
違い4:端子
USBメモリは、例のU366のようにパソコンへ直接挿す形です。U366の端子はUSB Type-Aです。最近のノートPCやスマホのようにType-Cの端子しかない機器では、Type-Cに対応した製品か、変換アダプターが必要です。
外付けSSDは、本体側がType-Cで、ケーブルを付け替えてType-AとType-Cのどちらの機器にもつなげる製品があります。買う前に、つなぎたい機器の端子を確認しましょう。
どちらを選ぶ?
保存したいデータは、128GBより多い?(今後増える予定も含めて)
- はい → 外付けSSDが候補。写真・動画のバックアップや、大きなデータの作業用に。
- いいえ → 次へ。
大きなファイルを、頻繁にコピーしたり、外付けのまま編集したりする?
- はい → 速さを生かせる外付けSSDが向いています。
- いいえ → USBメモリで十分。書類や発表資料の受け渡し、ちょっとした持ち運びに。
USBメモリが向いている使い方
- 授業や仕事の資料、発表のスライドを持ち運ぶ
- 人にファイルを渡す(相手のパソコンに直接挿せる)
- ケーブルを持ち歩きたくない
外付けSSDが向いている使い方
- スマホやパソコンの写真・動画をまとめて保存する
- パソコンの容量不足を補い、大きなデータを置いておく
- 動画編集など、大きなファイルを外付けのまま扱う
外付けSSDの具体的な製品の比べ方は1TBの外付けSSDを3機種比較|PCとスマホの使い方で選ぶ、HDDとの違いは外付けSSDとHDDの違い|用途から選ぶ保存先で説明しています。
どちらにも共通する注意
- 1台に移しただけではバックアップにならない:USBメモリもSSDも、なくしたり壊れたりすることがあります。大事なデータは、別の場所にもう1つコピーを残しましょう。考え方は写真のバックアップ先の選び方も参考になります
- Mac と Windows の両方で使うならフォーマットを確認:両方で読み書きしたいときの形式(exFAT)は外付けSSDをexFATにする方法|Mac・Windows別で紹介しています
- 抜くときは取り外しの操作をしてから:書き込み中に抜くと、データが壊れるおそれがあります
よくある疑問
USBメモリの「USB 3.2 Gen 1」と外付けSSDの「USB 3.2 Gen 2」は何が違う?
対応する転送速度の上限が違います。USB 3.2には5Gbps・10Gbps・20Gbpsの3つの速度があり、Gen 1は5Gbps、Gen 2は10Gbpsにあたります。実際の速さは、製品そのものの性能と、パソコン側の端子・ケーブルで決まります。
USBメモリとSSDは、中身が違う?
どちらもデータの保存にはフラッシュメモリを使っています。違いは、容量、速さを出すための作りや接続方式、大きさなどです。選ぶときは、仕様表の容量・速度・接続方式を比べましょう。
参照情報
以下はいずれも2026年10月16日確認。製品は仕様の例として挙げたもので、特定の製品をすすめるものではありません。
- キオクシア「USBフラッシュメモリ 製品一覧」
- キオクシア「TransMemory U366」
- キオクシア「EXCERIA PLUS G2 ポータブルSSD」
- USB-IF「USB 3.2 Specification」
- USB-IF「USB 3.2 Specification Language Usage Guidelines」
