昇降デスクは、天板の高さを変えられる机です。選ぶときは、①座って使うときに十分低くできるか、②立って使うときに十分高くできるか、③載せるものの重さに耐えられるか(耐荷重)、④天板の大きさの4つを仕様表で確認します。
厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、座って作業するだけでなく、ときどき立って作業することが望ましいとしています。昇降デスクは、そのための道具の一つです。この記事では、このガイドラインの机の高さの目安をもとに、選ぶときの確認ポイントを整理します。
ガイドラインが示す机の高さの目安
厚生労働省のガイドラインの解説では、机の高さについて次のように示しています。
| 机の種類 | 床からの高さの目安 |
|---|---|
| 高さを変えられない机 | おおむね65cm〜70cm程度 |
| 高さを変えられる机 | 60cm〜72cm程度の範囲で調整できることが望ましい |
ガイドラインは、65cmと70cmはそれぞれ女性・男性が使う場合に必要な高さのほぼ平均だと説明しています。また、高さを変えられる机を使うときは、先に椅子の高さを合わせてから、机の高さを合わせるとよいとしています。
ここで挙げられているのは、座って作業するときの机の高さです。立って使う高さについて、ガイドラインに数字の目安は書かれていません。
1. 座る高さまで下げられるか
昇降デスクの仕様表には、「昇降範囲」「天板高さ」などの名前で、いちばん低いときといちばん高いときの高さが書かれています。
まず確認したいのは、いちばん低くしたときの高さです。座って使うことが多いなら、ガイドラインの目安(60cm〜72cm程度)の中で、自分に合う高さまで下げられるかを見ます。小柄な人は、下限が十分に低いかを特に確認しましょう。
椅子の高さの合わせ方はワークチェアを選ぶ前に確認したいこと|座面の高さ・調整機能で紹介しています。
2. 立つ高さまで上げられるか
立って使う高さには、ガイドラインの数字の目安がないので、自分の体で確かめるのが確実です。たとえば次の手順で、だいたいの高さを測れます。
- 仕事のときに履く靴で、まっすぐ立つ
- 腕を体の横に下ろし、ひじを曲げてキーボードを打つ姿勢をとる
- 床からひじの下までの高さを、家族などに測ってもらう
測った高さの近くまで天板を上げられるかを、仕様表のいちばん高いときの高さで確認します。ここで測った高さは目安です。キーボードの厚みや、使う人の好みでも合う高さは変わります。
3. 耐荷重と、載せるもの
仕様表の「耐荷重」は、天板に載せられる重さの上限です。モニター、ノートPC、モニターアーム、デスクライトなど、天板に載せるものの重さを合計して、余裕があるかを確認しましょう。モニターアームを使う場合は、天板の厚さや、クランプで取り付けられる構造かも確認します。詳しくはモニターアームの選び方|机の厚さ・モニターの重さ・VESA規格を参考にしてください。
4. 天板の大きさと置き場所
天板の幅と奥行きも、仕様表で確認します。ガイドラインは、机の作業面について、キーボードや書類、マウスなどを適切に置ける広さであること、脚の周りに窮屈でない空間があることを求めています。また、大きなモニターを使う場合は、十分な奥行きの机を使うよう案内しています。
あわせて確認したいこと:
- 高さを変えたとき、コードが届くか:いちばん高くしたときに、電源コードやモニターのケーブルが引っ張られないか
- 周りにぶつかるものがないか:窓枠、棚、壁のコンセントなど
- 高さの変え方:電動か手動か。電動なら、高さを記憶できるボタンがあるか
選ぶ順番
いちばん低くしたとき、座って使う高さまで下げられる?
- はい → 次へ。
- いいえ → 下限がもっと低い机を選ぶ。椅子と足台で調整する方法もある。
いちばん高くしたとき、立ったときのひじの高さの近くまで上げられる?
- はい → 次へ。
- いいえ → 上限が高い机を選ぶ。立って使わないなら、ふつうの机でもよい。
載せるものの合計の重さは、耐荷重に収まる?天板の大きさは足りる?
- はい → 置き場所とコードの長さを確認して決める。
- いいえ → 耐荷重や天板の大きい机を選ぶ。
机を替えるだけでなく、休憩も
ガイドラインは、連続した作業が1時間を超えないようにし、次の作業までに10〜15分の休みをとることなども挙げています。昇降デスクで立つ時間を作るのに加えて、ときどき席を離れて休むことも大切です。
デスク周りをいっぺんにそろえず、困っていることから順に見直す考え方はデスク周りは、一度にそろえない。不便をひとつ減らす道具選びで紹介しています。
参照情報
以下はいずれも2026年10月27日確認。この記事では特定の商品はおすすめしていません。ひじの高さの測り方は、この記事で紹介している目安の手順です。
- 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」(令和元年7月12日、令和3年12月1日一部改正)
