踏み台や足場台を安全に使うポイントは、①身を乗り出したり、つま先立ちしたりしない、②昇降面の方を向いて昇り降りする、③開き止め金具をしっかりロックして平らな場所に置く、④すべりやすいスリッパや靴下をはかない、の4つです。届かないときは、台を動かすか、もっと高さのある道具に替えましょう。

NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)は2025年12月、年末の大掃除に向けて、踏み台・足場台の事故への注意を呼びかけました。この記事では、その資料をもとに、道具の違いと、事故を防ぐポイントを整理します。

踏み台・足場台・脚立・はしごの違い

NITEの資料では、それぞれを次のように説明しています。

道具 形 向く作業(NITEの資料より)
踏み台 高さを少し補う小型の台 窓ふき、棚の上の物を取るなどの室内作業
足場台 天板が広く、安定性が高い台 洗車や塗装などの長い時間の作業
脚立 A字型に自立できる 照明器具の交換など、高さを補う作業
はしご 壁や柱に立てかけて使う、長い直線状の道具 屋根など高い所に昇る

「踏み台」と「足場台」は、脚立の仲間に含まれます。

実際に起きた事故

NITEは、次のような事故を紹介しています。

  • 身を乗り出してバランスを崩した:踏み台で作業中に転倒し、重傷を負った(製品に原因はなく、作業中にバランスを崩したと推定)
  • 背を向けて降りた:踏み台を背にして降りようとしてバランスを崩し、踏み台ごと転倒した
  • 止め金具をロックしていなかった:足場台の片側の止め金具がロックされておらず、作業中に脚が内側に折りたたまれて転倒した

NITEによると、作業に集中していると、本人も気付かないうちに身を乗り出して転倒する事故が多いとしています。

事故を防ぐ4つのポイント

1. 身を乗り出さない・つま先立ちしない

届きにくい場所は、踏み台や足場台の位置を動かしてから作業します。NITEは、高さが足りなくて無理な体勢になってしまう場合は、より高さのある踏み台や足場台、または用途に合った脚立やはしごを使うよう勧めています。

2. 昇降面の方を向いて昇り降りする

体の前を昇降面(足をかける面)に向けて、ゆっくり昇り降りします。荷物を持っているときや急いでいるときは、無意識に背を向けて降りてしまいやすいので注意しましょう。

3. 止め金具をロックし、平らな場所に置く

台を完全に開き、開き止め金具(止め金具)を確実にロックしてから使います。ロックが不十分だと、使っている途中で閉じて転倒するおそれがあります。

傾いた地面、やわらかい土の上、雨上がりの地面では不安定になるため、水平な場所で使います。

4. すべりにくい足もとで使う

室内では、スリッパやナイロンの靴下など、すべりやすいものを避け、素足かすべり止め付きの靴下で使います。屋外では、すべりにくい靴をはきます。

使う前の確認の順番

踏み台・足場台を使う前に
  1. 作業する場所に、背伸びせずに手が届く高さ?

    • 届く → 次へ。
    • 届かない → もっと高さのある台や、用途に合った脚立に替える。屋根など高い所は、はしごを含めて無理をしない。
  2. 台は完全に開き、止め金具はすべてロックした?平らな場所に置いた?

    • はい → 次へ。
    • いいえ → 開き直してロックし、水平な場所に移す。
  3. 足もとはすべりにくい?

    • はい → 昇降面の方を向いて昇る。作業中は身を乗り出さず、届かなければ一度降りて台を動かす。
    • いいえ → スリッパやすべりやすい靴下を脱ぐ。屋外ではすべりにくい靴にはき替える。

リコールも確認する

NITEによると、踏み台・足場台の事故の中には、リコールが始まった後に起きたものもあります。持っている製品がリコールの対象になっていないか、「消費者庁リコール情報サイト」やNITEの検索ツール「NITE SAFE-Lite」で確認しましょう。対象の製品は、不具合がなくてもすぐに使うのをやめ、買った店やメーカーに相談するよう案内しています。

製品で事故にあった場合は、買った店やメーカー、または消費者ホットライン「188」に連絡するよう呼びかけています。

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参照情報

以下はいずれも2026年11月3日確認。