大人用ベッドに取り付ける乳幼児用ベッドガードは、出生後18か月未満の子どもには使えません。マットレスとのすき間に挟まり、自分で抜け出せずに窒息するおそれがあるためです。ベビーカーは、毎回シートベルトをする、子どもから離れた場所で開閉する、段差ではゆっくり前輪を持ち上げることが基本です。
NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)は2026年6月、乳幼児用ベッドガードとベビーカーの事故への注意を呼びかけました。この記事では、その資料をもとに、事故の例と防ぐポイント、2026年7月から始まった「子供PSCマーク」の規制を整理します。出産祝いや、知り合いから譲ってもらうときの確認にも使えます。
起きている事故
NITEによると、2015年から2026年6月までの約10年間に、NITEに通知された事故は次のとおりです。
- 乳幼児用ベッドガード:マットレスとの間に挟まり、子どもが亡くなる事故が4件
- ベビーカー:段差でつまずいて転倒するなどの、子どもの重傷事故が11件
NITEが紹介している事故の例です。
| 製品 | 事故の内容(NITEの資料より) |
|---|---|
| ベッドガード | 使用が禁止されている18か月未満の乳児(5か月)に使い、目を離した間に、わずかに広がったすき間に全身が落ち込み、窒息した |
| ベビーカー | 約2cmの段差を、立ち止まらずに小走りで越えようとして前輪が引っかかり、前に転倒した |
| ベビーカー | 子どもが折りたたみ部分に手をかけていることに気づかずに開き、指を挟んだ |
ベッドガードで気をつけること
対象の年齢・月齢を守る
NITEは、出生後18か月未満の乳幼児には絶対に使わないよう呼びかけています。寝返りを始めると、子どもは想像以上に動きます。マットレスとのすき間に挟まると、自分で抜け出せずに窒息するおそれがあります。
一般財団法人製品安全協会が定めるSG基準では、乳幼児用ベッドガードの対象年齢は出生後18か月から60か月とされています。18か月未満の子どもがいる家庭では、ベッドガードを付けた大人用ベッドに寝かせないようにしましょう。
すき間ができないように付ける
- 取扱説明書の指示どおりに固定し、マットレスとの間にすき間ができないように取り付ける。すき間がないか、ふだんから確認する
- すき間ができても、タオルなどで埋めない。顔をうずめて窒息するおそれがある。どうしてもすき間ができる場合は、使うのをやめる
- ベッドガードを使うのに向かないベッドやマットレスもある。サイズも含めて、使っているベッドに合う製品を選ぶ
ベビーカーで気をつけること
- シートベルトを毎回しめる:ちょっとした揺れや段差で、前に滑り落ちるおそれがある
- 開閉は子どもから離れた場所で:子どもがベビーカーに触れていないか確認してから開く・たたむ
- 段差や溝はゆっくり:車輪が段差や側溝のふたの穴に引っかかると転倒のおそれがある。段差では前輪を持ち上げて、ゆっくり越える
- ハンドルに荷物をかけすぎない:NITEのアンケートでは、荷物をかけすぎて、子どもを乗せたまま倒れそうになった例が寄せられている
2026年7月から始まった「子供PSCマーク」の規制
NITEの資料によると、法律の改正により、乳幼児用ベッドガードとベビーカーが「子供用特定製品」に指定され、2026年7月8日から新しい規制が始まりました。技術基準に合っていることを確認し、対象年齢などの注意の表示をしたうえで「子供PSCマーク」を付けた製品でないと、販売できなくなります。
ただし、経過措置の期間があります。ベッドガードは施行から1年間、ベビーカーは2年間は、子供PSCマークのない製品も売られています。NITEは、この期間は次のような製品を選ぶよう勧めています。
- 技術基準に合うものとして例示されている海外規格に適合している表示がある製品
- 製品安全協会のSGマークがある製品
- 対象年齢や注意の文言などの警告表示がある製品
譲ってもらう・プレゼントでもらうとき
ベビーカーなどは使う期間が限られるため、譲ってもらうことも多い製品です。NITEは次の点を確認するよう呼びかけています。
- 耐用年数・標準使用期間が過ぎていないか、取扱説明書で確認する
- 取扱説明書も一緒に入手し、正しい使い方を確認してから使う。製品の型番で検索すると、インターネットで入手できる場合もある
取扱説明書の探し方は家電の取扱説明書をなくしたときの探し方|品番の確認とメーカーのサイトで紹介しています。
確認の順番
ベッドガードを使う子どもは、出生後18か月以上?
- 18か月未満 → 使わない。ベッドガードを付けた大人用ベッドに寝かせない。
- 18か月以上 → 取扱説明書どおりに固定し、マットレスとのすき間がないか毎日確認する。
これから買う・譲ってもらう製品に、子供PSCマークやSGマーク、警告表示はある?
- ある → 対象年齢と使える期間を確認する。
- わからない → 製品の表示と取扱説明書を確認する。取扱説明書がなければ型番で探す。
ベビーカーを使うとき
- 毎回 → シートベルトをしめる。開閉は子どもから離れて。段差はゆっくり。ハンドルに荷物をかけすぎない。
あわせて知っておきたいこと
NITEは同じ資料で、子どもの誤飲事故にも注意を呼びかけています。おもちゃやシールは対象年齢を確認し、外れやすい部品がないか点検して、子どもの手の届かない場所に保管しましょう。過去の事故やリコールの情報は、NITEの検索ツール「NITE SAFE-Lite」で調べられます。
家具の転倒防止は家具の転倒防止グッズの選び方|L型金具・突っ張り棒・ストッパーの効果と組み合わせでも紹介しています。
参照情報
以下はいずれも2026年11月5日確認。
- NITE(製品評価技術基盤機構)「こどもの命を守るため、今知ってほしい~乳幼児用ベッドガード・ベビーカーの事故を防ぐために~」(2026年6月25日、発表資料はPDF)
